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ウクライナ危機 旅客機の「北回り」「南回り」ってなんだ⁉

ウクライナでの問題が続いていますが、そんな中で日本発欧州行の旅客機が相次いで「北回り」「南回り」などで運航をする と発表しています。

 

ウクライナとロシアの間での話なのに、なぜヨーロッパと日本の路線に影響があるのでしょうか?


JALが欧州路線で選択した北回りルート(赤い実線)。グレーの点線はロシア領空を飛行する従来ルート(Aviation Wire作成)

 

 

 

日頃よく目にしたり想像したりする世界地図は、メルカトル図法と呼ばれており丸い地球を平面に記すために北や南にいけばいくほど縮尺が大きく歪んで表示をしています。

 

なので想像しにくいかもしれませんが、ヨーロッパと日本を結ぶ時の最短航路は中国/トルコを通るルートではなく、ロシアの真上を通る経路なのです。

 

よく、フィンエアーが「ヨーロッパへの最短航路」を謳い日本地方空港をも含めて多く就航しているのはこれが理由です。ようは、ヨーロッパ圏に一番近いヘルシンキと日本各地を結び、ヨーロッパとの乗り換え便を多く設定する事で多くの乗客を得たいという戦略です。


かかるコスト増

この迂回措置によってコストは想像以上に増えます。

 

まずは燃料代。迂回によって4時間ほど所要時間が増えるとのことで、その分燃料代もかかりますよね。

 

そして人件費。時間が増えるとスタッフの疲れを考慮しないといけません。

通常の「マルチクルー」編成は3人で、機長2人と副操縦士1人または機長3人。

今回の「ダブル」編成は4人で、機長と副操縦士1人ずつまたは機長2人の組み合わせで2組乗務し、2人1組で操縦します。

 

飛行経路の変更により増える燃料費は航空会社が負担し、燃油サーチャージなど運賃には転嫁せずに従来と同じ運賃を適用するそうなので、かなり痛手ですよね。

 

 

 

南/北回り どちらがいいのか

JALは北回り、ANAは南回りでヨーロッパ路線を運航するそうです。

ちなみに北と南どちらがいいのか。

 

北は有事の時に緊急着陸する空港が限られており、その中にはロシアの空港も含まれてしまうという欠点があります。基本的には北極圏の海の上を通りますので、使用できる空港はアラスカのアンカレッジやグリーンランドなどに限られます。

 

南はウクライナ紛争地域の近くを通る必要があるので、結局迂回しても北回りよりリスクが大きいです。その代わりロシアからは離れて運航することが出来ます。

 

 

我々日本人は西側諸国の代表例「アメリカ」の属国なので、アメリカさんが味方するウクライナの近くを通った方がいいですよね。